狼星

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テーマ:澄んだ瞳 #259

澄んだ瞳で見つめられた。
いや、正確には僕を見ていたのかわからない。
でも美女が見ていたんだ。
体育の授業の時間、
不意に校舎を見たら視線があった。
こんな浮かない俺だけど見ている人がいた。
それも美女。
2階……ということは、同い年か?
同級でこんなに綺麗な子がいるなんて……。

「ねぇ、貴方。さっきの……」
昼休み面倒くさい図書館の
当番の日だということを思い出し、
カウンターで頬杖をつき、
さっき見た美女のことを思い出してぼーっとしていると
聞こえてきた凛とした声。
俺が声のする方を見るとそこには、
あの澄んだ目をした美女がいた。

7/30/2023, 11:22:57 AM