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追い詰められ、今にも飛び出しそうなダークネスの前に立ちはだかる〇〇。
嗚呼、ダークネスが嘆いている。「終わりたくない」「怖い」「暗い」

かつてこの地下牢には、死刑と断定され死刑執行までの間監禁されていた者たちがいた。自分が死ぬのはいつかいつかと、すぐそこまで来ている自身の終わりに怯え嘆いた者たちの魂。そこに居合わせたダークソール。それらが交わり何百年もかけて膨張したのがこの化け物、ダークネス。
ここにどれだけ無罪と有罪の者が混じっていたとしても、殆どのものが皆「終わりたくない」と嘆いたのだろう。私にはわかる、ダークネスから聞こえる嘆きの念から、嫌でも多くの者たちの気配を感じるから。当たり前だが、生への執着が強かったのだろう、或いは誰かへの…。
「だけどもう…、終わりにしよう」
「ギェエエェェエア゙ァ゙!!!!!」
地下牢内に、恐ろしい化け物の叫び声が響き渡る。終わりに恐怖する魂の悲鳴が。
けれど違う…。
「本当に恐ろしいのは終われないことだ、本来いるべき輪から外れ、繋がりを失うことだ!!」
〇〇は真っ直ぐダークネスを見る。
「終わりがあるからこそ始まりがある…。終わりに見える暗闇のその向こうに、始まりの光があるから…!」
〇〇の額から腕へと、黄金に輝く痣が広がって行く。
「だから恐れないで…!つながりは途絶えない、…きっと大丈夫だから」
アイテが優しく微笑む。

「みんな一緒だから…、安心して終わりにしよう!」

7/15/2023, 4:34:42 PM