お題
『 何でもないフリ 』
もう無意識に私はそうしていた。
あいつにある言葉を言われるまでは…
私は高校1年の夏の葉が暖かな色に変わる頃
クラス内でいじめを受けていた
何故私は自分がいじめられているか知らなかった
教えてくれるはずもないだろう
最初のうちは軽いいじりだった
これはいじりのうちに入るのだろうか、?
まぁ、私はそう思っていた
だから愛想笑いを続けた
けれどそれはいじめへと発展していった
もう反抗する気もなかった
愛想笑いも必要なかった
ただ無言であの人達の指示に従うしか無かった
私の中から『笑顔』が消えた
表向きはもちろん身体の中から消えていった
ある日言われたんだ
隣のクラスの幼なじみに
私はこいつが嫌いだ
何故って?まぁ、何となく…
というか、もう誰も信用出来ない
違う違う、こいつがどうこうって今関係ないか
そいつは言ったんだ
「いつまでそうしてんだ」って
私には意味が分からなかった
だって、私普通じゃん 今までと何1つ変わった??
私の心を読み取ったようにそいつは続ける
「何でもないフリ お前そんなキャラだったっけ」
って……
その時気が付いたんだ私は自分自身を殺していたってことを
ただもうそれは遅かった
教室に行けばまたいじめられる
誰に相談しても解決しない
だけど私にはそいつの言葉があった
もう何でもないフリはしない
12/11/2023, 10:18:03 AM