NoName

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『明日って空いてる?』
『一緒に遊ばない?』
…かれこれ30分以上悩み、消しては書き消しては書きを繰り返した短く拙い文章を、想い人に送信した。
「めっっちゃ緊張する〜…。」
全身が熱い。心臓がドクドクと煩い。何分経ったかと時計を見るが、まだ30秒も経っていない。時間が流れるのはこんなにも遅かっただろうか…。

ぴこんっ

音が鳴った。通知音、返事が来たのだ。
「……!!!」
ドキドキしながら、トーク画面をタップしようとする。
「…待てよ、すぐ既読つけるのキモいかな…?」
恋をしているとありがちな思考。しかし、逆に既読をつけないのも不自然だろうか…?
「えぇい見ちゃえ!!」
トーク画面が開かれる。恐る恐る目を開ける。
『いいよー!どこ行こっか?』
…OKだ!
「よっっっしゃあああ…!!!!!」
ガッツポーズをして全力で喜んだ。着ていく服は何にしよう?どこに行くかちゃんと決めて早めに伝えなければ。
バフッと勢いよく布団に横たわり、笑みを浮かべながら余韻に浸った。

【君からのLINE】

9/15/2023, 3:35:50 PM