小学4年生の頃、トイレの窓ガラスが割られる事件があった。割った犯人について何か知っていることはないかって先生は聞いたけど、誰も答えなかった。
犯人は見つからないままその日は終わった。
帰りの時間が遅くなっただけだった。
その時は、嘘をついている人や隠し事をしている人がすぐに分かるような魔法が欲しいと思った。
中学生の頃は、給食当番で汁物やサラダをつぐことが苦手だった。
もうすぐすべての皿に盛り終わるという時、量が足りなくなって焦ったり、逆に余り過ぎて残ってしまったり。
だから、その時はクラスメイトみんなの皿に、平等におかずを分けられる魔法が欲しかった。
そしたら、無理して給食をおかわりさせられる人もいなくなると思った。
『魔法』6
2/23/2025, 2:09:25 PM