真夜1時を回った頃空は真っ暗で星しか見えない、私はそんな夜が大好きだった。そんな夜のお供は決まって君の声と想像力豊かな小説だった。病室で聞く君の声は周りに迷惑でないかドキドキした、正直彼の声は大きいから何度か注意した覚えがある、その度に君は謝って私は笑って余命がわずかながらも楽しく病の痛みすら忘れる時間だった、そんな君と7回目のクリスマスが来た、でも私は知ってる私達に8回目のクリスマスはやってこないことぐらいでも最悪なことに君もそれに気づいてしまったみたいだったあんなに笑顔満載の彼の顔が今日ばかりはムッとして今にも泣きそうだった、私はそれを知っていたから君が少しでも私の最期に笑顔でサヨナラしてくれるように努めて楽しい話題を振る、今日何をしたか?来年もクリスマス祝おうとか…いざ私が死ぬってなったら君がどうするか私には分からないけど今、楽しいことを話しておこう私が後悔しないために…夜、君が帰ったあと私は静かな眠りについたこれが最期だと本能で気づくだけど眠りについた先で君に会った「またね」って君が言った瞬間、私は病室のベットにいた母や親戚や友達、真夜中だってのにみんないただけど君の姿はなかった。初めて君からの電話がない夜だった。
題名「うるさい君からの静かな留守番電話」
9/29/2022, 3:52:59 PM