「君は何故真夜中ばかりに起きるのだい?」
誰かは忘れてしまったが、いつだか聞かれた質問だ。
たしかに僕は動物で例えるなら夜行性だ。
何故…か。
「僕にとって真夜中は自由な空間だ。誰もいない静かな空間、光のない世界、限度を考えてやりたいことをやって、したいことをする。だから僕は朝より真夜中に起きる。これほどいい時間はないとは思わないかい?」
「はぁ…」
溜め息をつかれた。
なんか悪いことを言ったのかな?
「…ほんと君らしいよ」
「そう?でも、君は真夜中に起きてようとは思わないの?」
なんとなく気になって聞いてみた。
「思わないね」
「…そんなもんか」
わかんないなぁ、それにたとえ君が友達でも言えないな僕が真夜中を好むのはすべてを忘れたい一心なんだって言ったら君は何というのだろうね。まぁ、そういうところだけで優しい君は一歩つっこんでこないんだよね。
さて今日もいつも通り起きよう。
自由な時間はこれからだ。
# 5
5/17/2023, 4:24:40 PM