昨晩、祖父が亡くなった。
でもまだ実感が湧かなくて、ぽやぽやしてる。
一緒にテレビを観た。散歩に行った。お菓子をもらった。怒られたこともあった。
私の記憶のなかにいる祖父は、いつも笑顔で、時に真剣な表情をしていた。なのに、施設で最後に見た祖父の顔は、知らない人の顔だった。
「違う。おじいちゃんじゃない」
ベッドで横になった祖父を見て、私はそう思った。痩せ細っていたし、なんだが骸骨のようで、本当に「祖父」という感じがしなかった。それから数時間後、祖父は息を引き取った。
──────あの頃の祖父は、もういない。だけど、私は前に進んでいく。
目の前の死に悲しんだ後は、目の前の「生」と向き合わなきゃいけないから。
最後に。
おじいちゃん。84年間、お疲れ様でした。そして、孫の私をめいっぱい可愛がってくれて、愛してくれて、ありがとう。
おじいちゃんが私のおじいちゃんで、本当に良かったです。これからは、天国でゆっくり過ごしてください。お父さんに会えるといいね。
これまで本当に、本当に、ありがとうございました。さようなら。
─白桜─
4/18/2025, 1:24:53 PM