17歳の冬に、学校をサボって夜まで東京にいた。そういう日が年に何回かあった。
池袋に行った時、19時頃になると帰宅途中のサラリーマンやOLで、大通りがごった返していた。みんな今日の夕食やこの後の予定で頭がいっぱいなのか、誰1人として周りの人々を気にする様子は無かった。
あなたはこれを聞いて、やはり都会は冷たいと思うのかもしれない。しかし、あの時の私はこの都会に居心地の良さを感じていた。
まだ高校生だったからだろうか。クラスメイトや親からの優しさという干渉がどこか嫌で、私は居心地の悪さを感じていた。今でもよく分からないが、全く干渉しないという優しさは、あの時の私にとっては何故か心地よかった。
今もなお冬の夜になるとあの日を思い出す。
もう二度と戻れない時間であり、他の人からすればありきたりの瞬間だったのだろうけど、私にとっては大切な思い出。
真夜中
5/17/2024, 11:03:52 AM