金木犀

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 窓越しに見えるのは

 夜が明けた。
 今日も眠れないまま、布団に身を潜めていた。憂鬱をいっぱいに閉じ込めた部屋の中、カーテンの隙間から差す光を睨んでいた。
 怖い。
 朝が怖い。意味もなく訪れる朝が怖い。私の存在を掻き消すような朝日が怖い。
 壁一枚を隔てた外の世界は、どこまでも遠く見えていた。

7/2/2024, 12:10:24 AM