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私の中に辛うじてあったぼんやりとした未来が、いつの間にか居なくなってしまった。

いつも何となくで生きてきた。何となくで高校に入り、何となくで大学に行く。流され続けていることは理解すれども、そうして行き着く先が何処なのかは気にしたことも無かった。曇り空から指す僅かな月光を背中に、ただ水面をぷかぷかと浮いている、そんな人生を過ごしていた。
ある日のことだった。企業説明会にて、まるで恒星の様に元気が留め無く溢れ出している、私と同じ漂流者に出会った。「先が見えないのって、とっても不安だよね。」彼は出会い頭にそう言った。「君にはその光があるじゃないか。」私は精一杯の皮肉を込めて彼にそう言い返した。

6/17/2024, 11:03:34 AM