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小さな命

小さな命。
命に大きさはあるのだろうか
赤子の命は小さいのだろうか
太っている人は心臓が肥大化すると聞くが
命とは心臓のことだろうか
なにかもっとあたたかく詩的なものだろうか
それとも物質的なものではなく表現だろうか

小さな命は価値も少ないのだろうか
命の価値といっても表面上の価値の話ではないだろう
罵詈雑言蔓延る世の中はあの人だったらとその人を過剰に擁護し他を叩く
そんな世の中なのだから小さな命かもしれない
命もミニマムだとでも言いたいのだろうか
命ミニマリストとでも言うのだろうか
過剰な擁護は崇拝と呼ぶものだ
気色悪い事を申して申し訳ないが
誕生している時点で大きな命なのかもしれない
小さな命などどこにもないだろう
誤解はしないでくれ
日向の人間ではない日陰の人間だ
湿っぽい人間であり辛気臭いやつである

小さな命があるならば大きな命もあるのだろうか
未成年か成年かの命を区別して
未成年の命を小さい命というのか
それとも命は脆いので小さい命と言うのだろうか

はたして未成熟な未成年の段階に価値があるのだろうか
それとも成熟し憂いを纏う成年に価値があるのだろうかこれは完全にその人の好みと性癖によるものであろう
命を消費するような悲劇的で残酷的な物は世間に受けがいいものだ

なんて不謹慎な事をというかもしれないが実際そうだ

悲劇的であればあるほど劣情を誘うのだろう?
泣けば可哀想だと思うのだろう?
泣けばもっと泣かせたいと下に拠点を張るものもいるのだろう?
切なく呆気ないほど良いのだろう?
しぶといやつなら早く死ねよとさえも思うのだろう?
なに人間そんなものだ。
それをいかに外に出さずに健常を装って生きれるかの勝負をしているだけだ
勝負は敗北が付き纏う
人間は悲劇的なものが好きだろう?
呆気なく散っていき、負の連鎖を描いた作品はどうも受けるようだ
そんな作品が芸術として世間に出回っている
果たして、命は小さいものか大きいものか
命を定規で測ろうものなら取り出さなくてはならない
結果的に人は死んでしまう
死なないと命の大きさと重さが分からない
悲しみと辛さを教訓として美化するのは
少しばかり、いやだいぶイカれてる


優しさや脆さをアイデンティティにするなよ
個性にという枠に当てはめてみたって
痛々しいだけだ
枠組みにはめたら今度は枠組みの中での人間関係に苦しむ事になる
その枠組みの中でも辛さはリサイクルされ
辛さが循環して負の連鎖が始まる
そもそも人型の枠などどうしたってないのだから
人を枠組みに当てはめるなど無理なのだ
枠組みから抜け出したくなるのも無理はないけれど

その枠組みから抜け出した人もまた新たな枠組みを作り上げる
その枠組が苦しくなった人が抜け出し
また新たに枠組みを作る
そのループだ

2/24/2024, 1:06:14 PM