かつて、彼の住む街にはこんな噂があった。
予言者の老人がいる。
その老人に出会ってしまったら予言を聞かなければ
いけない。予言を聞けば自分の示す道が見つかる。
聞かなければ不幸になると。
彼はよく知らない老人に話しかけられていた。
その時は話し相手が欲しいのかなくらいにしか
考えてなく、適当に話していた。
もしその老人が噂の老人だったら。
もしそれがきっかけだったとしたら、
もしその噂が本当だとしたら。
そんな奇跡にまた巡り会えたら。
彼はすがるようにその老人を探しに行くのであった。
10/3/2023, 2:21:20 PM