『世界の終わりを共にしたいのは?』
いつか観たテレビを思い出す。
私はまだ''君''を知らない。''君''は誰?
ここまで育ててくれた親?青春を共にした仲間?
それとも本音で話せる恋人?
たくさんの出会いから私は出来ている。
みんな大切で、かけがいのない人たち。
1日、また1日進んで''君''候補は増えていく。
胸を焦がすような出会いを期待していた。
だから君は''君''じゃないかも。
君を"君''と決めたくない。
何で今日なのかな。記念日になるはずだったのに。
部屋を青く照らすテレビには速報が流れている。
報道は、いつもと変わらぬ声で読まれる。
まるでそれが嘘のように。いっそ嘘だといいのに。
震える手を君が抑える。
もっと''君''といたかったな。
6/7/2024, 11:20:29 AM