「ねぇ、覚えてる?」そう聞かれるたびに僕は忘れたよと答える。君はそうと答えてすぐ他に夢中だ。君が僕に割いた時間を、忘れるはずがない。忘れられない。覚えているかと聞かれるたび、嬉しいはずがこんな答えしか返せない自分が憎らしい。それでも、こんなあけすけな自分を出せるはずもなく。だから決めたのだ。次に聞かれたら。「ねぇ、覚えてる?」
10/17/2023, 2:29:18 PM