おと。

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放課後、友達と帰っていた。
階段を降りている時、走っている人が上から来た。
ぶつかると思った時には既に遅くて其の儘階段から落ちた。
何時間寝ていたのだろうか。
目を覚ました。
けれど、起きた時には私の知っている場所ではなく、知らない花畑にいた。
前後左右を見ても、花、花、花。
建物などは一切なく、唯花が咲いているだけだった。
一つ頭に思い浮かんだのは死だった。
死んだんだ。
そう思った。
けれど、悲しくも、苦しくも、悔しくもなかった。
たった一つ....嬉しいという言葉のみだった。
死は私がずっと望んでいたものだったからだ。

# 126

9/17/2023, 3:56:17 PM