小さな葉っぱ

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※二次創作
※SB69よりヤスほわ


 曲がサビに入り、熱血を感じさせる彼の声の勢いが増す。
 揺れる紺色の髪の一本一本すら、彼女を世界観へのめり込ませる切欠となる。
 彼女は聴衆の中、着ている服の黄色いリボンの前で両手をぎゅっと握った。
 彼の鋭い目付きの中に見える実直な感情が、歌を通じて胸の中の大切な部分へ入り込む。心臓もビートへ乗るように早まって行く。
 不思議と熱いなにかを貰えるんだ、彼の紡ぐ歌からは。
 たとえこの恋が間違っていたとしても、彼を、彼の歌を愛した事に、一生後悔はしない――。


(おわり)

4/22/2023, 4:49:19 PM