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とある遊郭の一角でとある遊女と少女が話していた。すると女将がものすごい形相で襖を開け、遊女の髪を引っ張りそのままの状態で牢まで連れていった。その遊女の名は「玉音(たまのね)」。玉音は心優しく誰もが羨む美貌があった。どうやらその玉音は女将や周りの遊女から忌み嫌われているようだ。毎日のように嫌がらせや暴行を受けている。そして少女の名は「玉菊(たまぎく)」(後に「夕音(ゆうのね)」となる)玉音の禿である。2人はまるで親子のように姉妹のように静かに暮らしていた。さっきも2人で金平糖をこっそりと微笑みながら食べていたのだ。話を戻すがなぜ玉音が牢に入れられているのかというと禁忌を犯したのだ。普段から嫌がらせや暴行を受けている報復なのだろうか?いいや違う。この遊郭は妖怪の女将とその手下たちがやっている遊郭で自分たちは贄としてここに入れられた。玉音はそれに気づいたのだ。禁忌を犯したのは玉菊を助けるためにだったのだ。玉音は折檻の後亡くなった。玉菊には「間夫と足抜けしようとしたので折檻したが亡くなった」と伝えられた。玉菊は「姉さんは絶対にそんなことしない。」と思った。玉音は男を信じなかったからだ。
‐10年後‐
玉菊は水揚げされ「夕音」と名乗るようになった。そして玉音が亡くなった理由を調べていた。
あるひ夕音が玉音が捉えられていた牢に行った時その横に白い髪の老婆がいたのだ。その老婆は夕音を見ると「あ、あまぁぎぅ」と言ったのだ。夕音は気持ち悪くなりすぐに牢から出た。あの老婆はなんなのだろう気味が悪い…。でも、なぜか懐かしく感じる…。夕音はあの老婆について調べて言った。なんとあの老婆の正体は禁忌を犯し亡くなったはずの玉音だったのだ。禁忌を犯した理由は私(夕音)を助けたかったから。そして禁忌の代償として玉音は精神状態で姿が変わる化け物となったのだ。夕音はわかってすぐに牢に行き老婆の姿の玉音にこう言った「玉音姉さん…。玉音姉さんだったのね…。私を助けようとしてくれたのね…。ありがとう…。」と涙を流した。玉音が少し若返り60歳くらいになった「玉菊…。久しぶりね元気にしてたの?」と声をかけた。その時だった牢へと続く扉がバン!と開き女将が出てきた「この事実を知ったからにはあんた達を生かしておけない」と告げると強引に夕音と玉音を捕まえ縄で縛った。そうして湖に連れていかれ、湖に落とされた。2人は手足を縛られていたためあがく事も出来ずみるみるうちに沈んでいった。20メートルくらい落ちた時だろうか縄が解け2人は抱き合い、涙を流しながら同時にこう言った「来世では親子か姉妹になろうね。」と。

‐100年後‐
湖から抱き合った骨が見つかった。親子か姉妹だろうか?

湖の近くの木の近くに親子か姉妹に見える女とこども2人がいた…。

10/23/2023, 12:31:37 PM