空雲

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それは派手でもない、透き通った服装をしている女性だった。
初夏を過ぎた少し汗ばむ季節。
空は入道雲が幾つも成して夏空を描いている。

何回も見た空か、その女性とはある下町再興の商店街のイベントで知り合った。
地元にある事情があって戻ってきたと初対面の時に言っていたがそれ以外のことは知らない。

初めてのデート。錦糸公園で待ち合わせして、何かを伝えようと考えていたら、私を驚かせるようにすっと横から出てきて、手のひらにkissをした。

今この空にいるのは彼女と私だけみたいだ。
レモンティーを1口飲んだ瞬間カラカラに乾いていた喉に
すっと冷たい感覚が侵入してくるのがわかった。

Tuki

2/4/2026, 11:11:42 PM