「形のないもの」
ある日のこと、私は教室で1人本を読んでいた。
(コツコツ) 廊下から足音が聞こえる。
それは明らかに私のいる教室へと向かっている。
(ガラガラ)教室の扉が開いた!!
私は読んでいた本を閉じ扉に目を向けると、そこには、1人の男子生徒がたっていた。
「ごめん。邪魔したかな?」彼はそう言う。
「ううん。大丈夫だよ」私はにこりと笑顔を作りそう答えた。 「どうした?うちのクラスに用?」そう聞くと、「あぁ、このクラスに西島っているだろ。そいつに今日数学の教科書借りてて、昼に返すの忘れてた。だから、放課後に持っていこうと思ってきた。」
「あぁ、そういうことだったんだ。西島くんの席なら、そこ。」 「ありがとう」彼はそう言うなり、西島くんの机の中に数学の教科書をしまった。
「ところでさ、なんでひとりで本を読んでるの?図書館とかなら静かだよね?」そう彼は私に質問した。
私は、「私、ここから見るグラウンドの景色が好きなの。図書館からは見えないし、夕日もあたって、心地いいの。だから、毎日ここで放課後に本を読んでるの。」そういうと、「そうだったんだ。」そういうなり、私の前の席に腰をかけた彼。「あのさ、これから毎日来てもいい?勉強とか教えて欲しいなぁって思って。いやダメならいいんだよ。無理にとは言わない。俺もここ気に入ったから……」彼が不安そうに私に話しかける。「いいよ。わかる範囲で教えてあげる。それにここ気に入ってくれて嬉しい」私の答えに驚いたのか、彼は「ほんとに!やったー!」席から立ち上がり両手を上げて喜んでいる。私はそれを見てつい笑ってしまった!
(あはは)私の笑い声を聞くなり、「も〜!恥ずかしいじゃないですか!笑わないでよ!」そういうなり、私と彼は2人で笑って、LINE交換をして、その日は帰った。(ピコピコ”LINE”)スマホの画面を開くと彼からのLINE。”今日はありがとう。楽しかった。そういえば明日、放課後カフェに行きませんか?美味しいところ見つけたんですよ” 私はカフェと聞いて飛び上がった。すぐさま、“行きたい。私でいいなら行こう。”と返した。直ぐに既読がつき“良かった。じゃぁ明日、放課後迎えに行きます” “ありがとう”そう会話をし終わった。
次の日 登校中に、“おはよう”そう後ろから聞こえた。聞き覚えのある声だったから私は振り向く、そこに居たのは、彼だった!“おはよう”
彼は私の歩くスピードに合わせて歩き始めた。
「あのこれからは、一緒に学校に行こうよ」「いいよ!えっ、同じ方向ならこれから一緒に帰ったりもできるね」「ええー!いいの!帰ろ!」私と彼はそう約束をした。
悠翔 “やった。”俺は彼女に一目惚れしていた。
会ってすぐだけど、今日のカフェで告白しようと思ってる。内心不安だ。でも頑張らないと。
碧衣 カフェに誘われちゃった!嬉しい
私、彼のこと好きかも。ドキドキ
(放課後)
(ガラガラ)「碧衣」 悠翔くんが私の名前を呼んだ。
「遅くなってごめん。行こっか!」「うん」
カフェに行く道で、悠翔くんから、気になる子いるって聞かれた。私はいると答えた。
悠翔くんは「そうなんだ!いいね。俺もいるんだ。」
って。「いいね。どんな人?」
「かわいいんだよ。」「そうなんだね!じゃぁ猛アピールしなきゃね」
(カフェに着いた)
(カランカラン)「いらっしゃいませ。」
私たちは案内された方に行き、座った。
「何頼む?こここのパァフェが人気だよ。」「あっじゃあ私それにしよう。」「じゃぁ俺はこっちの」
パフェがくるまで何しようか迷ってた。そしたら彼が、「あのさ。聞いて欲しいことがあるんだけど、いい?」もちろん私は話を聞くことにした。
「俺 会ってすぐだけど、碧衣のこと好きなんだ。だから、俺と付き合って欲しい」
急な言葉だった。私のことが好き。付き合って……
「えっ!ええー!」私は目が点になった。すごく驚いた。確かに会ってすぐ、私も気になってる彼から思いもよらぬ言葉が、私の心臓を揺らがせる。
「あのね、私も…… 悠翔のことが好き。私で良かったら!」今にでも彼に聞こえそうな心臓を後に、私は彼に返事をした。 その時ちょうど、私と彼のパフェが来た。2人でパフェを食べながら、色んな話をした。
「あっ!うまそ!貰い!」「ああー!それ私の!最後に食べようと思ったのにー」彼が私のいちごを食べた。私の言葉に申し訳なさそうにする彼。「ごめん。代わりに俺のチョコあげる。」彼はそういうなり私のパフェの上にチョコレートでできたニコちゃんを置いた。
「ありがとう!」私は彼の優しさに微笑み、彼は私の微笑む姿を微笑みながら見てた。
私と彼の人生はここから。2人夕日に照らされながら手を繋ぎ帰り道を帰り、幸せになろうと2人で誓ったこの日。私は微笑みが消えない。
いつまでも2人で幸せになりたい。そう思った。
「ねぇ。これから……うぅんやっぱりなんでもない」
「ええー!気になる!言ってよ!」
「大好きだから、このままずっと一緒にいようね」
「うん!俺も大好き!」
私と彼 誰にも変えられない人生を作る。
END
9/24/2022, 11:28:32 AM