幽霊花

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嫌な思い出に考えを巡らせるのは
あまり良いことではない。

それは過去なのだから。
考えても変わらないことを考えるのは
脳の電池の無駄遣いでしょう。

そう理解していても
たまに、悲劇に浸りたい気分の時もある。
そうしなければ、私は私を愛せない時がある。

でも、過去に未来を費やすことほど
愚かなことはないでしょう。

あなたはもう、あの日に泣いていたあなたではない。

過去も現在も未来も、別のものではないのよ。
絶えず流れ続ける時間をあなたは生きている。

だけど、いいの。
あなたの心が落ち着くならば
いくらでも過去に縋り、浸ればいい。
あなたに必要ならば、愚かであっても、悪ではない。


これから、今の私にとっての未来はどんどん
過去に名前を変えていく。

いつか、過去に思いを馳せる時、
悲劇なんてもう用無しになっていて、
楽しかったこと、幸せだったことを
思い出せていたら。



―過ぎ去った日々

3/9/2023, 1:20:41 PM