我が家の毛玉軍団

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「行かないでと、願ったのに」

私の父は、ネコ好きだ。
父の家は、きっとNNN(ねこねこネットワーク)で有名だと思う。

わが家の愛犬が猫好きになったのも、私の父の影響だ。
(愛犬については、別作品に詳しく書いてます。)

ある日、父の家にどこからともなく、真っ黒の男の子の子猫が迷いこんできた。

今まで家に猫をあげるのだけは、かたくなに拒否していた父だが、この子猫だけは、特別みたいで、気づけば家に上げて、出かける時、寝る時全部一緒に過ごしていた。

父が真っ黒の子猫に「くろ」と名前をつけた。

出かける時は、父のジャンパーのポケットの中から顔をひょいと除かせて、眠る時は父にべったりで眠る。

父が私に、「なしやろか?この子だけはなんか違うんちゃねー。ほかん猫みんな可愛いけど、ずはぬけて、ほたれんほど可愛いき。」とよく、私に言っていた。

でも、父の家に来て二週間した頃から、どんどんどんどん体調が悪化。
病院に行ったらFIPと言うことが解った。

残念ながら当時の時点では、FlPの治療薬はまだでてなくて、もう祈るしかできなかった。

その日の夜中、私はトイレに起きた。
すると、仏間に電気がついていたので、襖の隙間から覗くと、父がくろを膝に乗せ、仏壇に手を合わせ、「お願いします。くろを助けてください。」と何度も何度もお願いしていた。

そんな、願いも虚しく、衰弱していくくろ。
1日じゅう、父が付きっきりで看病していましが、父の腕の中で虹の橋を渡った。
この時、初めて幼ながらに父が泣いたのを見た。

月日は流れて、今現在でも、父の家はNNNで有名だ。

あれから、沢山の猫が訪ねてきた。

嬉しい出会いもあれば、辛い別れもあったが、父は猫と戯れている時が一番幸せそうだ。

11/3/2025, 10:38:12 AM