大崎 翠

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街の明かり

私がまだ、20代のころ会社はシフト制だった。
私の今日のシフトは22時から6時迄の仕事だった。実家で夕飯を食べて、お腹が空いたら、休憩室のドーナツやお団子など食べながら仕事をしていた。あのころの私は
徹夜で仕事するのが好きだった。何せ私の事を
可愛がってくれた先輩達がいたからだ。
その先輩の名前は玲先輩と宗田先輩。この先輩達は何故か徹夜組の仲間で、よく仕事の合間をみては、私にちょっかいを出してきたりした。
年下の私の事をよく気にかけてくれた。

今日は何故か仕事がはかどらない。時計をみたらまだ、24時を少し回っていた。まだまだ仕事はある。けど、なんかやる気をなくしてしまった。
私は椅子に座ってスマホをいじっていた。
その時内線がなった。でたら宗田さんからだった。
今から25階の会議室1に来い。と言われた。私はやる気がないから行きたくなかった…でも先輩だから行かないと怒られるから私はエレベーターで25階へ…
えーと会議室1は確かここのはず…会議室は暗くて誰もいないみたいだ。また、私をおちょくっているのかなぁ…私はやる気がないから自分のいた部署に帰ろうと思って振り向くと、宗田さんがいた。
さあ、会議室に入ろうと言って私の手を取った。
中に入ると…「せーの」と言う声が聞こえて、クラッカーの音と一緒に電気がついて、「お誕生日おめでとう」といっせいに言われた。他部署の人達もいて私はキョトンとしてしまった

玲さんが、もう一度電気を消して、今度は玲さんが私の
手を取ってカーテンを開けた…私はビックリした。
会議室からみえるビルの明かりに『22歳、おめでとう』
と書かれていた。私は玲さんと宗田さんの顔をみた。2人からおめでとう。と言われ、他部署の人達からもお結いの言葉と、プレゼントを貰った。私はこの計画したの誰❓と宗田さんに聞いた。社長からだよ…

えー社長から😱玲さん曰く私抜きの全体PCメールで夜間、仕事している人達全員で祝ってやれと社長命令があったらしい。何故社長が❓と聞いたら、お前が年下1人で、ワンフロワーを1人で仕事をし、アルバイトさん45名を1人で、みながら電話対応、お客様の対応など、やな顔せずにやっているから内緒で動いていたらしい。
みんなももう私に言いたくてしょうがなかったらしい。で、会社から見えるビルは私達が経営しているビルだからできたんだそう…

私は25階から下を見下ろすと街の明かりがロウソクの火に見えた。宗田さんが私にビールを持ってきてくれた。
私の好きな銘柄のビールを…「わかっていますね。宗田さん」と言うと笑いながら何年一緒に仕事しているんだよ。と言った。私はスマホでビルに向かって写メを撮った。あと仲良し徹夜組も…私はあの夜の事は一生忘れないと心に決めた。

7/8/2023, 12:28:29 PM