和菜

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着ないからあげる

そう言って渡されたセーターは私の宝物だった
貴方の香りに包まれているみたいで
袖を通す度に嬉しくてほっとした

長い年月が過ぎて
そのセーターはもう着られなくなり
ボロボロになり
思い出と共に過去の物となり
やがてこの手から
この部屋から姿を消した

でも忘れてないの
私は今も
貴方の温もりを

セーターではなかったけれど
私も貴方に贈ったことがある

今となってはそれも
きっと貴方の手から離れているだろうけれど

私のぬくもりと、思い出と贈り物が
貴方を不快にさせていないと、いいなぁ……

11/24/2021, 2:19:16 PM