hyu−ga

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平穏な日々は良いものだ。
昔に比べて、ココは、平穏な暮らしが出来る。
今、僕の眼の前にいるのは、サーシャと名乗る女の子。金色の輪っかを頭上に浮かべて、にこりと笑っているサーシャは可愛らしい10代の身体。
僕も、今は、10代の身体を持っている。
僕は、昔いじめられていて、虐待を受けていて、もう消えたかった。けど、今は楽で平穏な暮らしをしている。
「ねぇ、愛くん。」
愛くんとは、僕のこの身体の名前。
「どうしたの。サーシャ。」
サーシャというのも、彼女の身体の名前なのだろう。ココに来たら、心の名前なんて忘れて、身体の名前を授かるから。
「愛くんは、どうしてココに来たのか覚えてる?」
と、サーシャが言う。
「ううん。サーシャは覚えてるの?」
僕がたずねる。
「うん。縄で首を吊ったの。」

3/12/2023, 1:59:05 AM