白苗

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「白き雪となり、君のもとに帰ってくる」
赤い封筒を握りしめた夫の言葉は、未だ耳にはり付いている。
空を見上げれば、広く暗い空。
いつになったら雪は降るのだろう。
いつになったらあの人は帰ってくるのだろう。
私は今日も、灰色の空を見上げながら夫の帰りを待つ。
一粒の雪と、空が青く澄み渡ることを、願いながら。

『雪を待つ』

12/16/2024, 2:30:17 AM