突然の別れ
どうして。
どうして。
どうして。
何度も問いかける。
何度も神様に祈る。
けれど、現実は変わらない。
重く冷たい霊安室で、真っ白なシーツに包まれた君に縋り付く。
もう、どうしたの。
記憶の中の君が淡く笑う。
覚えていたはずの君の温もりが凍えていく。
くだらない喧嘩をした。
始まりなんて思い出せないくらい、くだらないものだった。
言葉にならない後悔と悲しみが、涙と嗚咽になって君に降り注ぐ。
本当なら君の好きなケーキを買って、謝っているはずだった。
謝る俺を、許さないからなんて君は怒ったフリをするけれど。
なんだかんだでいつも許してくれるから。
そんな君に甘えていた自分を許せない。
君が許してれなきゃ俺は、ずっと俺を許せないよ。
5/19/2023, 12:44:12 PM