詠み人知らず

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帰り道、ふと空を仰いだとき、無意識にオリオン座の砂時計みたいなかたちを結んでしまう。北斗七星のひしゃく形も、さえざえとした冬の大三角も結んでしまう。そして、ああ、今日はプレアデス星団がくっきり見える。いい天気だな。と思ったところで、立ち止まって星を見ているのはわたしだけだということに気づく。我に返って、なにしてるんだろうわたし、と歩きだす。冬の星空はこわいくらいに冷たくて強く輝いている。

4/6/2024, 8:19:55 AM