貴方と体を重ねる夜には、絶対にライトは付けなかった。貴方を独占できる優越感に浸る自分の顔はきっと醜い。綺麗な顔で会えるその人とは、比べて欲しくなかったから、明るくする勇気なんて欠片も無かった。小さなワンルーム。バスルームの隙間からオレンジの光が細く射し込んで、それだけで充分だった。幼すぎて、自分を正しく見せる事に必死だった。ただただ、貴方を、好きだった。題目「光と闇の狭間で」
12/3/2023, 4:41:09 AM