校門にある、少し小さな桜
新学期、軽いバッグを放り捨てて、風と共に舞う桜の花びらをキャッチする
「なんてくだらない」と、交通安全見守りの先生や入学してきた後輩達の呆れた目など気にせず、友人と共に目の前の獲物に夢中になる
スカートの裾を持って大胆に広げ、そこで桜をキャッチする
もはや誰に見られているかなど気にしない
この宙を舞う『ひとひら』に命をかける
クラスメイトはとても退屈なゲーミングモニターの前で桜のように踊り狂うことだろう
私たちにとってそれは『死』と同じだ
だからこうして、今しか見れない『ひとひら』を捕まえる
頭の上と頬をピンクに染めて
お題『ひとひら』 2025・4・13
4/13/2025, 10:25:46 AM