僕は恋多き男だ。行き交う多くの女性に恋心を抱いてしまう。時に自分は変態なのじゃないかしら、と思ってしまう。でもそこはやっぱり普通というか、実際に恋心を抱いた女性にアプローチすることはない。世間から見ればごく平凡な老人に過ぎない。
もしも僕がかつての中国王朝の皇帝であったなら、寵愛する女性の数は数え切れないに違いない。どうしようもない色魔のボンクラ皇帝と記録されていたに違いない。
かつて若い頃は恋した女性に積極的に働きかけたが、その恋が成就することは殆ど無かった。多くは振られ、多くは自分から去っていった。別れの一つ一つがひどく切ないものだった。
5/18/2024, 10:15:41 PM