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「ん?」
新年に向けて大掃除をしていたら、見慣れない日記が机の奥から現れた。
「は?なんだこれ?」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
日記の題名は『地球終末日記』
土を被り、酷く汚れているが何故か字は読める。
「汚いなぁ」
言いながら、ちょうど手袋をしていたのでそれを手に取る。
表面に着いた土を落とすと、その日記の全容が顕になった。
表面は灰色で、無数の傷が着いており、元のデザインは判別出来ない。
そして、その日記を開けようとする……しかし、開くことが出来ない。
「んん?どうなってんのこれ……」
軽く曲げると側面が捲りやすいように1枚1枚の存在が確かにあるものの、それをパラパラと捲ることが出来ない。
明らかに捲れそうで捲れないもどかしさに、彼はいらいらし始める。
「んんー。劣化してくっ付いてるのかな。よし。カッターカッター……」
彼は文房具箱からカッターを取り出して、歯を立てて開こうとする。
しかし。
「んぎぎぎぎぎ!何コレ!?開けられないどころか傷1つつかないんだけど!?」
ページを開くことも、闇雲に刃を立てて傷1つ付けることも出来なかった。
しかし、手触りは、ボロボロになった紙そのもの……
「絶対に開けることの出来ない、閉ざされた日記……まさか!?」
それは、都市伝説のひとつとして聞いた事があった。
「という事は……!!」
彼は急いでその本を手に取り、コンビニへ向かった。
自分の口座を確認すると、そこには、
「100万円……入金……」
見覚えのない大金が、謎の口座から入金されていた。
「本当、だったんだ……」
都市伝説の内容はこうだ。
ある日突然、絶対に開けることの出来ない“閉ざされた日記”が手に入る。
その日記が届いた人間には見覚えのない大金が入金され、そして……

1/18/2023, 2:14:19 PM