何も消えないし
流れ去りもしないけど
寄り道してくれた
通り雨に
ただ
濡れていたくて
誰もいない
真夜中の歩道
佇む自分に
容赦のない雨粒
カラカラに
乾いてた心に
冷たさが染み入り
ずんとした疼きが
遠のくように
ほんの少し
麻痺して
痛みも
少し
麻痺して
使い古した
穴だらけの雑巾のように
ボロボロになった自分が
何だかちょっと
笑えてきて
こんなんでもまだ
必死に息をしてる事に
滑稽ささえ覚えるけど
まだ
終わらない
終われない
終わらせる事は
いつだって出来る
夏の
優しい雨に
傘はいらない
「雨に佇む」
9/4/2023, 2:38:25 PM