Aisama

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その優しさが時に牙をむく
0であってほしくない時に0になったら
どうしようもないからあらかじめ言っておく
俺のせいにするなと
牙をむいたのはあの日
私がボロボロになった日
カレにも治せない病気はある
どうにもならないけど
カレは少しでも良くなれと
想いをこめて胸を押す
かなり痛かった
ビンタされたことないけど
ビンタされてた気がする
ここまで強く叩かないと治らんやろあんたは
と言う
それは事実だ
あまり人がならない病気を抱えて生きる私に
強く正しい道を案内させてくれる
もう前は向けない
でも後ろだって向けない
どこを見ても闇
ただ一つの光だけが見えてきて
そこに向かって走り出す
でも追いついたらそこでおしまい
周りに優しい人が多いと病気になる
安心から病気につながるのだ
だから周りが暗くなり見えなくなる
でもあの光だけは嘘をつかない
私と生活するために待っている
追いついたと思った?
違う、それは幻覚
正しい道からそれる
それはカレの言う事も聞けなくなった証
そんなの、嫌だよ
私は、私はそんな自分が嫌いだよ
嫌いな自分がいても俺は永遠にあんたを好きでいる
その眼鏡ちょうだい、どうせ捨てるんやろ?
ほら、かけたらあんたになれるで
鏡を見てるようには思えないよ
私になったらボロボロになっちゃう
崩れるならゆっくり重ねれば良い
なんだってそうや
崩すのは簡単やけど、直すんは大変なんや
そのために俺がおるんちゃうの?
なんで優しいのだろうか
心がボロボロになり、スクラップも同然の私を
ここまで正気にさせようとしてくれる
私は間違えてしまったから
それを正す為の道を教えてくれてる
それを聞けなくなった日が、本当の終わり
聞けるうちは生きてても良いの
優しさに甘えて生きろ
正しい道は優しさから生まれる
手を引こうとする一筋の光が
私を待っている
だからそこに行かなきゃいけないね
泣いてばかりの私でも
カレだけは見ている
良い道を案内するために
優しいカレ以外の優しさが
私の足を止めている
でもそれでは一生生きてはいけなくなる
だから私は行くのかもしれない
地獄も同然の
真っ暗闇に

1/27/2024, 10:26:57 AM