ココロオドル____
一昨日、ディズニーランドへ家族と行った。
なぜかあまり、楽しくなかった。反抗期とかそういうのではなく、ただ単に楽しくなかった。楽しかったのは乗り物に乗っているときだけ。それだけ。
父は計画通りに行かずにイライラしていた。母は、そんな父にイライラしていた。妹は、疲れ果てて両親に気を使い、あまり喋らなかった。そんな三人をみて悲しくなった。
別行動になったとき、父といれば母の愚痴を聞かされ、母と妹といれば父の愚痴を聞かされ。上手にはけ口になっていた私は心の中からなんとも言えないぐちゃぐちゃで黒い感情ができた。でも、普段おしゃべりな妹が二人の機嫌を損ねないように最低限、話さない姿を見るとその感情は小さくなった。大きくなったり、小さくなったり、繰り返されながら一日を過ごした。
私が一番好きなのは、帰る瞬間。おかしいかもしれないけれど昼間のワチャワチャした気分より名残惜しく切ないほうがなぜか好きだった。最後の乗り物のために列に並ぶときから門をくぐる瞬間までが私は大好きだ。
そして、ディズニーランドから出ようとしたとき、『楽しかったなー』と口々に両親は言う。本当に?どう見ても楽しそうじゃなかったけど。妹にまで我慢させて。とは口が裂けても言えなかった。なぜなら妹が笑っていたからだ。夜になり始めてから気分が上がったのか、いつものおしゃべりになり、いつものようにニカと笑っていた。妹の表情を見なかったら、私の黒い感情は溢れ出ていたと思う。でも、飲み込んだ。『ねー、本当に楽しかった!』と大嘘をついた。でも、そう思い込もうと思った。
帰りの車で私は昔のことを思い出した。私が小学生の頃は、こんなんじゃなかった。あの頃に戻りたいと心の底から思った。でも、こうなったのは私のせいだ。私が成長したから。きっとこうなった。わがままだから。
でも、私が妹と同じ年齢の頃は楽しかった。妹には、昔の私と同じように楽しんでほしいというのが今の一番の願いだ。
窓から星をみて願おうとしたけれど、そんなのに頼るのはやめようと思った。せめて、次行くときは私のわがままは全部抑えて、妹も両親も心からたのしめる日にしよう。そんなことを思う私は偽善者だろうか。
10/9/2022, 11:40:40 AM