「初恋の日」
私の初恋は12歳、中学1年生のとき。
一目惚れだった。春を連想させる名前の女性に。
何に惚れたかというと、髪。
おとぎ話に登場するお姫様のような艶があった。
美しいという形容すらみすぼらしく感じるほど。
告白はしなかった。というかまともに話した記憶すらほとんどない。特にお近づきなることも無く、クラスは離れ、高校進学の時にはすっかり疎遠になっていた。
今思えばなんとも情けない初恋だった。
私の好きな曲の歌詞から言葉を借りるなら
「どうか来世では僕より情けない人でいて」
と願うくらいしか出来ないほど素敵な女性だった。
5/7/2024, 3:39:59 PM