無能!

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「…好きな人いるの?」

「いないよ」

「ほんとに?」

「うん、いてもどうせ結ばれないよ」

「てことはいるってこと?」

「…さあね」


言えるわけないじゃん。
好きな人が「君」なんて。

怖い。もし嫌われたらどうしよう?
私みたいな女子力ないやつより、賢いあの子の方が――

「ねえ、気になるから教えてよ~」

「…あんたに教えてなにになるの」

「言わないからさ!」

「…じゃあ、ヒントだけね」

「やった!ていうかいるってことじゃん!」


どうしよう。さすがに言えない…

だれかわからない程度しよう。

仕方ない。


「頭がよくて、いつもテストで満点とってて、私の隣の席…」

あ、言い過ぎた。まずい。

私の隣の席の人はあいつと頭の悪いやつ。

終わった…


「…あっあー!でも満点の人なんていっぱいいるしなぁー?」

目を泳がす君。聞こえないふりだよね。

相変わらず優しい嘘をついてくれるのは変わってないんだね

そういうとこに惚れたんだよきっと




お題:優しい嘘




尊い…って思いながら書いてました。
ひさしぶりの物語!けっこういい感じ!

ていうか最近聞いたんですけど、
クラスメイトが別のクラスの子にフラれたっぽいです笑
モテてなさそうだし笑














1/24/2025, 10:16:27 PM