時間よ止まれ刺すようだった夏の光は遠のいて、風に心地よい冷たさが混じるようになった。出番を待っていたガーデンテーブルにお茶の用意を整えて、おしゃべりをしたり本を読んだり、団欒のひとときを過ごす。ああ、秋だな、と高い空を見上げた。ふと視線を下ろすと、姉が本の上に突っ伏していた。「姉さん、寝てしまった?」「ああ、何か掛けるものを持ってくるよ」妹が姉の頬をつつく。部屋へと向かいながら、この幸せが続くことを祈った。
9/20/2023, 2:27:02 AM