<飛べない翼>
20代から30代中頃までの私は翼があれば飛べると思っていた。飛びたいと思っていた。
努力しても努力してもいつまでも飛べない翼が嫌いになることもある。
飛べる翼とは、一体なんなのだろうか。
40歳を目前に考え方を変えるようになった。
飛べる翼を持つ人もいて、飛べない翼を持つ人もいる。
どちらが良くて、どちらが悪いというものではない。
みんなが飛べていたら、空中は大混雑になってしまう。
陽の光は大地に届かなくなってしまう。
"適材適所"
今自分がいる所は、決して派手な場所じゃないけど、とても平穏で穏やかだ。
長い人生、いかに穏やかでいることが早々に老けずに健康的で幸せでいられることだと思った。
今日、隣にいる人と微笑み合えたのか。
今日、隣にいる人と思いやりをもって接せたのか。
今日、口にしたものを美味しいと思えたのか。
人生は長いようで短いというが、私は短いようで長いと思っている。
今まで思っていた"飛べる翼"とは、他人の目に映るキラキラとしたものという漠然とした定義だったが、今はちょっと違う。
一日一日、丁寧に生きること、いろんな情報に振り回されずに自分軸で生きること。
飛べない翼だった私の翼が、一気に飛べる翼になったと体感している。
飛べない翼はない。
飛べるか飛べないかは自分次第なのだ。
スマホに映る他人の人生を覗いて一喜一憂している時間はないのだ。
11/12/2024, 9:42:58 AM