「片恋」
始まりは何気なくキミがくれたミサンガだった
その日突然起こった
わからない感情に胸が苦しくなって
朝も夜もキミのことばかりで
全ての時間を奪われた気がしたんだ
朝の道 少し先を歩くキミが
不意に振り返って見せたその顔に
照れて目を反らしたボク
フワリと揺れる栗色の髪と
微かに香るシャンプーの匂い
キャシャで小さい
そんなキミにボクの心の
落ちる音がした
クラス違いの二人のボクの恋
気づけばいつもキミを探してた
好きなくせして
ヘタレなボクは声もかけれずに
ただ過ぎていく毎日
昼の窓をぼんやりと眺めてたとき
キミの呼ぶ声がした
突然のできごとに焦って
そんなボクを見て笑う
気づけばキミは普通に話してた
嬉しいくせして
あいかわらずヘタレなボクは
目も見れず冷めたふりして遠くを見る
何も変わらない日々が過ぎて
卒業の日キミがくれた「またね」
いつか貰ったミサンガは
切れないまま思い出だけが残った
2/2/2024, 10:29:12 AM