碧さぎ

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変わらないものがあるって本気で思ってた。
私は変わらないものに執着していた。

登下校の時に見る放水路の、真ん中にいる青鷺
きゃいきゃいとはしゃぐクラスメイト達
仲良くなりたくて、どうしてもなれなかったあの子
世界について考え込む私

美しい木々と水
素朴な田んぼ
その中に暮らす人間

真夏に騒ぐ虫
生物が暮らせる星

元気に生きて、いつか死ぬこと


全てが変わってしまうなんて知らなかった。
失って知った。

変わらないものなんてないってこと

せめて君だけは、変わってほしくなかった。
私の傍から離れないでほしかった。

地球が壊れていくのを泣きながら見詰める私を、そっと支えるはずの君は、もう既にいなかった。

君も地球と同じだったんだ、なんて
的はずれなことを
独りで呟きながら、この文章を書いている

私一人だけ、ずっと変われていないような気がした。

12/26/2021, 10:31:21 AM