相田歩

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世の中の大半が寝静まっている時間

私は急に訪れた緊張感に包まれていた

頭の中で警笛が鳴っている

しかし私の身体は動かない

いや、動かせないでいた

最悪の事態を想定するならそれは、私の気配に気づいたら襲ってくる

蛍光灯に反射してより映える黒い光をしたボディ

まるで地を這う弾丸の如く物凄いスピードで目の前を真っ直ぐ横切る

私が今、目にしているのはG

悲鳴を上げそうな口を必死に押さえて私はそれを目で追いかける

長い戦いのゴングが静かに鳴った気がした

7/14/2022, 12:43:47 PM