とっくに皆は降りてしまい、誰もいないと思われた車内は照明すらもおとされてしまう。運転に飽きた車掌は、次の駅で停まることにした。静かに停まり、ドアすら開かない電車から、窓より身を乗り出して夜風を頬に受け止める。何だか知らない駅に来てしまったようで、ぞわっとする。見上げた空だけは、よくみた乳の道がゆったり流れていた。
8/10/2022, 2:34:20 PM