「好きです。僕と付き合ってください!!」
「……ごめんなさい。私好きな人いないの。」
その言葉を聞いた時僕は絶望した。好きな人がいないということは僕のことも好きじゃないってことだ。
「そっか。ごめん。」
僕は逃げてしまった。悲しくて悲しくて仕方がなかった。家に帰ったあとこのことを親友に話した。
最初は酷いなそれって言ってくれたけど事情を詳しく話していくと黙ってしまった。
「……」
「……」
しばらく沈黙が続いた。やっぱりこれは僕の問題だしな、自分で解決しないと。
「聞いてくれてありがとう後は自分で…」
「待てよ。話を聞いたあたりお前が好きなやつはお前を嫌っている訳じゃなさそうだ。」
「ほへ?」
親友はお前そういうところあるよなと笑いだした。好きでこんなとぼけ方してる訳じゃないんだが。あと、彼女が僕のこと嫌ってないってどういうことだろう。
「その子は好きな子がいないってだけだろ?まだチャンスはある。」
あっ、そうか。好きな人がいないってことはこれから僕のことを好きになってもらえるよう努力すればいいんだ。僕、馬鹿だな。
「ありがとう。僕これから頑張ってみるよ。」
絶対あの子を好きにさせる、と星の綺麗な夜空に誓った。
6/3/2023, 10:43:30 PM