スリルを好むやつだった。求めすぎて帰ってこなくなっちまった。生きてんのかもわからない。帰ってこないってことは、そういうことなんじゃないかなって。 「まだ覚えててくれているなんて、来てみるものですね」「え?」 話を聞いてくれた目の前のその人はあのいけ好かない笑みを黙ってしていた。まさか、全くの別人だ。そんなはずは。 彼は答えを言わないかわりに口をあげて頬杖をついているだけだった。【スリル】
11/12/2024, 12:50:57 PM