ぺんぎん

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いちょうをかさかさと踏みしめ、ぼくの顎をぐいと掴み、きみはもっとも危うい口づけをした。お互いに、しんでしまいそうなほどに唐突で熱情的だった。ぼくらは、窒息のきわまでそれを続けうんともったいぶってくちびるを離したが、ぼくはべつに、そのまま、口をあわせたまま、酸欠でばったり倒れてもよかった。いちょうのもとでかがやきながら見つめあうのは、あまりにもしあわせなことだった。

9/26/2023, 1:17:52 PM