Omothi

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あれから何度、朝陽が昇ったのだろう。

この手を掴んでほしくて去ってみたけれど、君は悲しい笑みを浮かべて佇むだけだった。
後悔していないと言えば嘘になる。
だが、後悔していると言うのも嘘になる気がする。

君がこの手を取ってくれるはずだ、なんて信じきっていた僕は本当に馬鹿だったのかもしれない。
君にとってその身を素直に預けられるような存在でなかったのなら、あれで良かったんだとも感じるんだ。

だけど、もし。
もし、また何処かで君に巡り会えたら。
君の名前を呼んでもいいかな。


〝また会いましょう〟

11/13/2023, 10:24:34 AM