時雨

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病院のベッドに横になりながら私は窓を見ていた。
ふともうここに来てどれぐらい経つのだろうと。
なんだかもう、永遠の淵に立たされたような。
窓の外には大量のビル群が永久に続いてる。
私が若い頃の街の面影は既に消えている。
夜中になり窓の外には暗闇が続いてる。
あの世はいつ私を迎えに来てくれる? 
死なんてこの年に成ればもういい。
急に喉の奥が苦しくなってきた。
咳が止まらない。気持ち悪い。
耳で鳴り響くナースコール。
吐きそう。もう死ぬんだ。
ふと私は窓の外を見る。
そこに写るのは夜景。
あともう一つ写る。
ずっと見てない。
涙をこぼした。
死んだ方が。
きらいな。
自分だ。
死ね。
あ。

7/1/2024, 11:10:13 AM