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終点


いつものメンバーでの飲み会の帰り、帰る方向が同じりさと電車に乗り込んだ。
りさとはあまり2人で話したことはない。
今日の飲み会のメンバーは学生時代、同じ役割を任されて一緒になった友だちだ。
何もなかったら仲良くなってないだろうという人も数人いた。りさはそのうちの1人だった。
当たり前のように話はあまり弾まない。

お酒もまわっていたので、2人でぼーっと座っていた。
いつまでも乗り換える駅に着かなかった。
気まずい相手と2人でいると時間が経つのはどうしても遅く感じるものだ。
だが今回は違った。さすがに何だか様子がおかしいぞと気づいたときには、終点のアナウンスが流れた。
電車を降りると海の近くまで来てしまったことに気づく。
2人で顔を見合わせて、ゲラゲラ笑った。

8/10/2024, 7:38:28 PM