くゆる煙の束をひとまとめにしたそれ、ときおり指にまとわせる君の仕草が嫌いだった君が、寂しい、なんてそれだけの理由で誰かに教えられた煙の匂いを取り込んでぺたんこの腹に閉じ込められた肺を汚すのが、ひたすらにこわかったなんだか妙に悔しいって、そんな抽象的で甘ったれたことで君がずっと咥えているそれで細い指の間を焦がしてやりたかった、みぞおちの熱の芯が執拗く呻き声をあげていた
11/29/2022, 6:09:38 AM